高嶺の花も恋をしたい!
話し合い
「あの……おかえりなさい」
「あ、ああ……ただいま。その……悪かった!」
「……」
「やっと代休が取れて、花緒に会いたい一心で高速に飛び乗った。途中、若田と生島から電話があって、今回の写真拡散のことを知った」
「太一くんは……あの写真が拡散されなかったら、ずっとお家のことを教えてくれるつもりはなかったの?」

 私は今一番聞きたかったことを、真っ先にぶつけた。その答えによっては、もう続けていける自信がないから……。

「違う! 言い訳に聞こえるかもしれないが、今回大阪に帰れたらちゃんと話すつもりだった」
「私たち、普通のお付き合いから始まったわけじゃないから……だから言わなかったんでしょう?」
「うっ……たしかに始まりはそうだが……」
「わかってる。あんな始まりで、家業のことまで話すなんてありえないよね……」
「いや、違う! 始まりはどうであれ、俺は最初から花緒に惹かれてた。なんとか繋ぎ止めたくて体の関係を持ちかけたし、同居も俺が花緒と一緒に暮らしたかったから提案した。前にも言ったけど……四六時中同じ空間にいたいとか、気づいたら相手のことを考えているとか、こんな風に恋愛に溺れたのは花緒が初めてなんだ。この部屋だって、家族以外の女は入れたことなかった。花緒だけなんだ。花緒と過ごす日々が楽しくて、ずっとこのままいられたらいいと思ってた。家のこととか何も考えず、二人して夏成にこのまま勤めて……そういうごく普通のカップルを続けたくて伝えることを先延ばしにしていた。花緒を軽んじているわけじゃなくて、言ってなかったのは……俺のエゴだった」
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