高嶺の花も恋をしたい!
不安
 今日はしないのだろうか。

 この数ヶ月、試験勉強で余裕がなかった。試験が終わってからも、結果が出るまでは落ち着かなくてそんな気になれず、気がつけばもう随分セックスしていない気がする。

 まだ実技試験の特訓は続くけど、一次合格した直後の休前日だ。今日くらいは求めてくるだろうと思っていたのに、もう寝ちゃうの?

 疲れているのかな? 桃子の話では新しいプロジェクトが始まったみたいだし、忙しいのかもしれない。

 それとも、もう私の体には飽きた……とか。
 言い寄ってくる女性の中に気になる人がいる……とか。

 三桁に届く告白を受けているそうだもの、中には高野が惹かれる人もいるだろう。

 その人のことを考えて、私には手を出さないことにしたのだろうか。……ありえる。

 じゃあ、もうセフレは必要ない?
 ということは、私、ここに寝ていていいの?

 いや、そもそもこの家に同居させてもらっているこの状態ってよくないんじゃないの?

 高野のベッドの傍らに寝ながら、ぐるぐると様々な憶測が頭をよぎる。

 桃子と飲んだお酒はすっかり冷めてしまっていた。悶々と考えているからか、ベッドに入ってかれこれ1時間経つのに全く睡魔が訪れない。頭の中はどんどん負の方向へ落ち込んでいく。

 結局のところ、どうして負の方向へ落ち込んでいくのかというと、好きな人に触れてもらえないことが辛いのだ。このまま同じベッドに寝ているのに、私の気持ちだけが募っていくのだろうか。

 高野は優しい人だから、出て行けなんて自分から言えないのかもしれない。

 やっぱりここに寝ていてはいけない気がする。
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