恋のメンテナンスは必要ですか?

第十二話 「みつけた」

 
 プルルル……プルルル……
 
 コールが鳴る。
 繰り返しなる音に通話を切ろうとした。
 耳からスマホを離そうとしたその時、コールが……止まった。

『もしもし』
「あっ……こんばんは、葉山です」
 
 スマホから聞こえてくる翔の声に緊張して声が震える。
 緊張しながら自分の名前を告げた。
 
『彩さん?!あっちょっと待って……うぁっ!』
 翔は焦ったのか、電話の向こうからガシャン!と何かが落ちる音が聞こえる。

「え!大丈夫ですか?」
『いっ……ごめん、大丈夫だよ。ちょっと驚いて……電話かかってくるとは思ってなかったから』
 
 その言葉で気づく。
  (メッセージ送ればよかった!?)

「あっ私、ごめんなさい!」
『大丈夫だから切らないで!』

 彩は押そうとした指を翔の声で止めた。
 
「なんかすみません……」
『謝らないで。電話のが嬉しいから』
 
 耳元でスマホ越しに甘い声が彩の耳に響く。
 すぐそばで囁かれているような感覚に体の奥から熱くなるような感覚に襲われた。

「……っ。すみません、連絡が遅れて……あと、この前食事に誘ってもらったのに断ってしまって」

『いいんだよ。俺が焦りすぎたんだ』

「ありがとうございます……。それで、その……明後日、お時間ありますか?」

『明後日?夕方から少し仕事があるけど、それまでだったら空いてるよ』


 彩は自室のベットに座りながら足をもじもじと動かす。

「もっと翔さんのことを知ってみようと思って……私休みなので、ランチとかどうですか?」
『本当?すごく嬉しいよ』
「良かった。でも、お仕事前に大丈夫ですか?」
『できるなら仕事もキャンセルしたいくらいだけどね。オープンしたばかりだからそうもいかなくて』
「そんな……」
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