月刊注目作家 2012年9月 きたみまゆ

月刊注目作家 今、注目の作家を毎月1名ご紹介★

2012年9月 きたみまゆさん

注目理由

今月は、先日「密フェチSS大賞」にて最優秀賞を受賞された、きたみまゆさんをご紹介!
きたみさんの書く、甘いだけじゃないスパイスの効いた物語には、ドキドキが止まりません。そんな、うっとりするほどの大人ラブストーリーを生み出すコツを伺いました!

インタビュー

――“密フェチ”を書く際「フェチ」という独特なテーマについての個人的な印象は?またどのようにキーワードを絞りましたか?
個人的には男の人の長い指とか、血管の浮かぶ逞しい腕とか、程よく筋肉のついた背中と肩甲骨とかわりと一般的な部分が好きなんですが、どうせ書くなら少し捻りたいなと思いました。今回SSを書く前に、BeeTVさんの密フェチのサイトで予告編と第一話を見てイメージを膨らませたんです。映像がとても綺麗で、最小限のセリフで進むドラマの中、突然画面に文字で映し出される主人公のモノローグがすごく印象的でした。もし自分がこのショートドラマを作れるとしたらどんな映像を作って、あの文字のモノローグにどんな言葉を入れたら面白いだろう。なんて妄想から作りました。そして浮かんだのが今回タイトルにも入ってる「観察会」というキーワードです。ただお気に入りの後輩を家に呼んで手料理をごちそうするという、よくあるシチュエーションなんですが、それを主人公の頭の中では大袈裟に「観察会」や「今宵開催」なんて仰々しい言葉で飾って、リアルと妄想を思いきり楽しんじゃってる自立した大人女子を演出できたら面白いかな、と。
女の子って頭の中で何でもない些細な事をわざと大袈裟に表現したりして、自分を盛り上げて楽しんじゃったり妄想したりしませんか?(あれ、私だけかな)大人な雰囲気のフェチの世界の中に、大人女子の少し子供っぽくて可愛い一面がちらりと出せたらいいなと思って書きました。
――編集部ではきたみさんの作品に登場する男性が「イケメンすぎる」「色っぽい」と話題です。あんなに素敵な男性を書けるなんて、経験豊富なのでは!?と妄想してしまうのですが……。
そう言っていただけて本当に嬉しいです。読者の方からは「もっと糖度を!」なんてリクエストをもらったりするので、物足りなかったなぁと反省したりもするんですが。イマイチ自分の殻を破れないというか、恥ずかしくてあれが精一杯というか。たぶん、付き合った人数は人並み以下だと思います。でも思い返してみれば、やたらクセのある男の人と付き合う事が多かったのと、男友達や会社の同僚なんかも個性の強い男の人が多かったです。変人がまわりにいっぱいいました。キャラクターの話す口調とか仕草を考える時、そういった男友達をイメージすることは多いかも。キャラクターの設定はあまりしないんですよね。そのかわりストーリーの構成を細かく作ってから書き始めます。物語の骨組みがしっかり出来上がってからキャラクターの個性を掴んで、それを元に骨組みに肉づけをしていって、みたいな感じで作っていきます。キャラクターよりもストーリー先行で考えるタイプです。
――恋愛小説以外のジャンルも書かれたり読まれたり、興味はありますか?
恋愛は一番身近な題材だから書きやすいのかな。普段はジャンル関係なくなんでも読みます。伊坂幸太郎さん東野圭吾さん恩田陸さん小川洋子さん吉本ばななさんなんかが好きです。自分でもミステリーやサスペンスを書きたいのですが、今の自分の文章力じゃ絶対陳腐になってしまうと思って、なかなか手が出せずにいます。いつかこっそりと書いて公開できたらいいな。
――実際にOLやフィスラブを経験したことはありますか?
明け方まで必死に仕事して、Macがフリーズしてみんなで半狂乱!みたいなハードな職場もありましたし、定時まで課長の話に笑って相槌うってればいいだけみたいな緩ーい仕事もしてました。私自身は職場恋愛した事ないんですが、職場の友達とあの人カッコイイってキャッキャ言ってるだけで充分楽しかったです。毎日残業が続いても、休日が少なくても、そういう楽しみがあると仕事もやる気がでますよね(笑)。職場恋愛に憧れもありますが、恋人との仲がうまく行かなくなったとき大変そうですよね。普通の恋愛ならケンカしたら連絡とらなきゃ顔見なくて済むけど、同じ職場ならイヤでも顔合わせちゃうし。そういうオフィスラブの厄介な部分を小説でも書いてみたいなーと思っています。
――いつもどのように小説のアイデアを思い浮かべていますか?
なにか小説を書こうと無理矢理イメージを絞り出す時もあれば、突然夢で見たストーリーが書きたい!となる時もあります。でも一番多いのは、小説を書いてる時に他のアイデアが浮かんできちゃうことですかね。そうしたら書きかけの話は放り出して新しいを書きたい!という欲望との戦いになります(笑)。

きたみまゆさんからのメッセージ

はじめましてきたみまゆです。もうすぐ一歳になる赤ちゃんの子育て中で、何週間も更新ナシなんてこともよくありますが、これからもマイペースに小説を書いていけたらいいなと思っています。今年の12月25日にアスキーメディアワークスさんから本を出させていただける事になりました。12月7日には密フェチのDVDも発売ですし、12月が早く来ないかなぁと今からわくわくしています!

編集部ピックアップ作品

惑溺 −危険な獣−【完】
その鋭く美しい瞳から、目をそらすことは不可能。
彼氏への気持ちに迷いばかりの由佳に対して、魅力溢れるバーテンダーのリョウに夢中な親友・博美。ある日、リョウが働くバーに由佳が手帳を忘れたことから運命は狂いだして…

代表作

  • 妄毒シチュー
    彼氏にフラれた主人公のミナの前に突然現れたのは、自分は天使だと言う怪しすぎる美少年。もし最悪な一日に「君の願いを叶えてあげる」と言われたら、 誰の為に何を願う?
    変なタイトルの小説ですが、読み終えた時にすこしだけ幸せな気分になれるような、ほのぼのしたお話です。
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    罪深く、私を奪って。
    24歳の詩織は、小さい頃から優柔不断で意見をはっきり言えない性格がコンプレックス。そんな彼女が好きになってしまったのは、会社の先輩の彼氏。好きになっちゃいけない人なのに。そう思いながらもどんどん惹かれていってしまう、切ないオフィスラブ。12月25日アスキーメディアワークスより単行本発売予定です。
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