夢蝶 ~なによりも大切なもの~
『…だ………大地……ぶ…………じだ…………よ……ね……。よ…かっ……………た。』
「良くねえよ!!なにしてんだよ!
なんで、俺なんかの前に…!!」
『……だい…………ち……私……だ………いちを………ま……もれ……て……う………れし………いよ?……』
その言葉と同時に、
弱々しい柑奈の手が俺の頬に一瞬触れ、
落ちて行った…。
そして、柑奈は意識を失った。
「柑奈……?柑奈!!戻って来い!
柑奈ーーーーーーーー」
俺は、人目を気にせず、柑奈を揺さぶり
泣きわめき、叫んだ。
柑奈…なんで、なんでこんなことを…。