イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
身体がフワフワして身体が熱い。

酔って全部忘れたかったのに……口から出るのは刹那さんの話。

私って……どんだけ刹那さん好きなの?

ああ……何だか視界が霞んできます……。

「奈々子しゃん……まだ?もっと……話聞いてよ~」

カウンターのテーブルに突っ伏しながら、空になったグラスをボーッと眺める。

「……刹那さんがしゅきなのにぃ~、桜子……告白出来なかったよ~。私って……馬鹿だよね?奈々子しゃん、聞いてます~?」

応答がない。ひょっとして、私の話に呆れてる?

ああ~、身体が熱い。

「奈々子~、身体が熱いよお。脱いじゃおうかなあ?」

今日はブルーのストライプのブラウスを着てるんだけど、蒸れて暑い。ブラウスのボタンに手をやると、奈々子に止められた。

「こら、こんな場所で脱ぐんじゃない」

「だって身体が熱いよ~、奈々子。でも……奈々子……声が変だよ。なんかセクシーボイスになってる~」

キャハハと声を上げて笑うと、ペシッと頭をはたかれた。
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