私の秘密の旦那様
「う、うん。でも今から行くの?」

「当たり前だ。」

「じゃあ渚、
買ってもらうのもいいけど一応、
あなたの残りの荷物は、すぐそのマンションに送って置くわね」

「ありがとう、お母様。」


でもそんな…
急にお見合いして同棲なんて…。

常識としてはありえないでしょー…!

「あ、優也君、渚を頼むよ。」

「はい、わかっています。お任せください。」

て………思うのは私だけ?
なんか私のまわりは

これが当たり前と思う人が多いのかな…。


「くれぐれも…くれぐれも、
泣かしたり寂しい思いはさせないでくれよ。
大事な可愛い娘なんだ。」

“くれぐれも”って二回も言った!
しかも、お父様涙目…。
そんな顔するくらい大事な娘ならお見合いばっか、させなくても良いのに。
まぁ…今回は、ありだけどさ。



「もちろんですよ。

ベッドの上では喘いてもらいますが、
他の事では泣かせるつもりはありません。まぁ泣かせませんよ(笑)

寂しい思いなんて絶対させないです。」

おいおい…!あなたは、何てことを言ってんの!?仮にも教育者でしょうが!!

「よしっじゃあ頼んだよ。」

「若いっていいわね(笑)」



こいつらは一体なんちゅう話をしてんだよ!
娘が心配じゃないの!?さっきまでなみだめだったじゃん!!
なーにが、“よしっ”だよ…。

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