純愛ストーカー
4:絶対に別れないよ
「おかしいな。この引き出しに入れてたんだけど」
斗真は家に着くなり、部屋中をひっくり返して時計を探している。あるわけないじゃん。真柴さんの左腕にあるんだから。
「もういい? 帰る」
「待って。本当に大切な時計なのに、他人にあげるわけないじゃん」
「言い訳は聞かない約束だし」
ソファーから立ち上がると、斗真はあたしの両腕を強く掴んできた。
「もし、だよ。万が一、俺が真柴さんに時計をあげていたとして。メイコは簡単に俺と別れられるの?」