運か、縁か、偶然か。
3章 就職氷河期、なんのその。

時は1992年、バブルがはじけとんだ頃である。

面倒くさがり屋がいつになっても就職活動をせず、気がついたら4月も終わりになっていた。

周囲はそろそろ内定も出始めている。



私?ハガキすら出していない。



当時はインターネットという言葉すらなかったのだ。資料請求はハガキだ、



 ハ ガ キ 。



ハガキを送ると、ぶっといカタログ入りみたいな封筒が送られてくる。

会社案内やらなにやら、さも「おいでおいで」とふんだんに書いておきながら、面接をすれば落とすのだ。

やなヤツらだ。

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