蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~
学ぶ、って・・・。
唖然とした絢乃に、雅人はくすりと笑った。
・・・今日初めて見る、雅人の笑顔。
ずっと険しい表情だったため、笑顔を見るとなぜかドキッとしてしまう。
「さっそくだが、明日は空いているか?」
「・・・あ、はい。大丈夫です」
「では明日、13:00時にここに来ること。最寄は石川町だが、もし分からなければ横浜駅からタクシーを使え」
と言い、雅人が胸ポケットから取り出したのは・・・
淡いブルーの色の名刺だった。
見ると、雅人の名前と住所、そして携帯らしきアドレスが記載されている。
どうやら個人の名刺のようだ。
思わずまじまじと見入った絢乃に、雅人は前髪をかき上げて言う。