“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】

side 凌





「凌。
彼女が出来たんだって?
よかったじゃんっ!!」


またもや呼び出された征の病室で。


車椅子に座ってドアのところまで来た征が


「よかったじゃん♪」


ウインクしながら、オレに親指を突き立てる。


「…は?」


つーか、その前に。


“彼女”って何だよ?


「ふふふっ♪」


不気味にも思えるほどの、征の甘く華麗な笑顔を前に、イラつきが露骨に顔に出そうになり、


それを防ぐために口元に手を当てると、


「なんだよ~凌っ!!
カワイイねっ♪
照れちゃって!!」


征は茶化したように言った後、女の子がやるみたいに両手をあごにあてた。
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