弁護士先生と恋する事務員
小娘事務員の密かな楽しみ
青い空。
まぶしい光。
午前7時50分。
よく晴れた月曜日の朝。
私はいつものように、事務所へと続く下町の商店街を歩いていた。
サワサワサワ。
街路樹が、みずみずしい新緑をたくわえて
初夏の風に揺れている。
(んー…)
深く息を吸い込むと、爽やかな緑の香りが体の中を満たしてくれた。
「詩織ちゃん、おはよう!」
日の出ベーカリーのおばちゃんが、店先に打ち水をしながら声をかけてくれる。
「おばちゃん、おはよう。いい天気だね。」
なかよしのおばちゃんに手を振り、挨拶をかわす。
ここのメロンパンが私のお気に入り。
「詩織ちゃんおはよう~。ハネもんだけど、苺あげるから後でおいで。」
今度はのんびりとした口調で吉田青果店のおじちゃんが。
ここのおじちゃんは気前がいい。
「いいの?じゃあ後で来るねー。」
そば屋、うなぎ屋、お豆腐屋。
八百屋、電気屋、整骨院。
昭和の大衆映画に出てきそうなレトロな通りは、朝から活気にあふれている。
店先から飛んでくるおじちゃん、おばちゃん達の声に挨拶を返しながら歩き続ける事10分、
花屋の向かいに建つ古びた雑居ビルに到着した。
『よつばビル』
ここに私の働く事務所がある。
狭い階段を上がり、一番手前のドアに鍵を差し込みカチャリとまわす。
まっ先にブラインドを上げて全ての窓を開け放つと、明るい光と新鮮な空気が流れ込んできた。
午前8時00分。
『剣淵光太郎法律事務所』の一日が始まる。
まぶしい光。
午前7時50分。
よく晴れた月曜日の朝。
私はいつものように、事務所へと続く下町の商店街を歩いていた。
サワサワサワ。
街路樹が、みずみずしい新緑をたくわえて
初夏の風に揺れている。
(んー…)
深く息を吸い込むと、爽やかな緑の香りが体の中を満たしてくれた。
「詩織ちゃん、おはよう!」
日の出ベーカリーのおばちゃんが、店先に打ち水をしながら声をかけてくれる。
「おばちゃん、おはよう。いい天気だね。」
なかよしのおばちゃんに手を振り、挨拶をかわす。
ここのメロンパンが私のお気に入り。
「詩織ちゃんおはよう~。ハネもんだけど、苺あげるから後でおいで。」
今度はのんびりとした口調で吉田青果店のおじちゃんが。
ここのおじちゃんは気前がいい。
「いいの?じゃあ後で来るねー。」
そば屋、うなぎ屋、お豆腐屋。
八百屋、電気屋、整骨院。
昭和の大衆映画に出てきそうなレトロな通りは、朝から活気にあふれている。
店先から飛んでくるおじちゃん、おばちゃん達の声に挨拶を返しながら歩き続ける事10分、
花屋の向かいに建つ古びた雑居ビルに到着した。
『よつばビル』
ここに私の働く事務所がある。
狭い階段を上がり、一番手前のドアに鍵を差し込みカチャリとまわす。
まっ先にブラインドを上げて全ての窓を開け放つと、明るい光と新鮮な空気が流れ込んできた。
午前8時00分。
『剣淵光太郎法律事務所』の一日が始まる。