何百年も前から伝わる　通称秋恋祭り 若者達の間では、大三国の花火のしたをきおうと恋に落ちるとい言い伝えがある。 それは、熱い祭りに燃え上がる恋の錯覚だと誰もが思っていた。 美夜も雅巳も解っていたはずだった…… 届きそうで届かない…… 好きと言えない、大切な想い……

　彼女と目が合った…… 光沢のある黒いドレスに、顎ラインの緩やかなウエーブの黒髪… 気品があり、少し冷たそうにも見えるが、笑顔は愛らしく申し分ない…… 表情一つ変えずに、私に向かって歩いてくる… その女性は、私の彼である副社長の奥様…… 世の中、あり得ない事があり得るのだ……  

　 　ふゎあっと白いマフラーが巻かれた…… 　 　ただ側にいるだけで、暖かくなるような人…… 　 　大切な人だって気付くまでに、だいぶ遠回りしてしまった…… 　雨宮夏樹と海原健人のすれ違う想いに…… 　『恋愛預金満期日』では見えなかった、夏樹の以外な一面を作品にしました。 　恋愛預金満期日での健人を思い出しながら、読んで頂けたら嬉しいです。 ＊　尚、恋愛預金満期日では、多数の誤字脱字にお詫び申し上げます。 　完熟マンゴ、未熟で者ではありますが、良い作品が書けるよう努力を積み重ねていく次第であります！