程なくして、インターホンが鳴った。
画面には、少し怒ったような顔の春斗が映っている。
玄関ドアを開けると、春斗はすぐに私のおでこに手を当てた。

「熱は、ないみたいだね」
「あ、あのね、春斗。そんなに心配してもらうこともないんだよ……」

過剰な反応を見せる春斗に、ただの夏バテと食欲不振だからと告げても、心配顔の春斗は引き下がらない。

「そんなこと言ってるから、大学の時だって倒れちゃったんじゃないか」

ぐうの音も出ない……。

「一応、熱も測ってみて」

有無も言わさぬ口ぶりに、素直に体温計を取りに行き熱を測った。
案の定、平熱だったのだけれど、キッチンに立つ春斗からは、横になっているようにと命令口調で支持される。
言われるままにソファにコロンと横になっていると、さっき吹き零したままになっていたレンジ周りを見て春斗が一言。

「どーせ。何も食べずにビール飲んでたんでしょ」

腰に手を当てた春斗がそばに来て、今度は本当に怒ったような顔をした。