淋しいお月様
「料理上手なのね」

悪戦苦闘していた私の料理とは逆に、セイゴさんが一緒だと手早く素早く進む。

「趣味、かな。ぼーっとしながら料理してると、音楽のいいアイディアが浮かぶんだ」

またもや尊敬してしまう。

料理と作曲の、同時進行をしているわけか。

「でも、今はオフモード。ツアー中はツアーに専念したいからね。作曲はお休み」

見事綺麗に仕上がったロールキャベツをお皿に盛り、一緒にいただきますをした。

やっぱり天才。この間の私のキャベツのごった煮とはまるで違った。

天は二物も三物も与えた。

私ももっと上手に料理したいけど、セイゴさんのお口には合わないだろう……。

セイゴさんのいない2週間、がんばってみようかな、料理。

「明日のお弁当は作ってあげるからね」

と、彼が云うので、すっかり甘えることにした。
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