…美味そう。

あの後すぐ寝てしまったから分からなかったけど、本当に作っておいてくれたんだな…。しかも俺がお粥よりおじや派ってよくわかったな、すごい人だ原さん…。



取り敢えずそれを火にかけテーブルへと目を向けると、何かが置かれていることに気付く。

見ればそれは、わざわざ買ってきてくれたのだろうペットボトルのスポーツドリンクと風邪薬。それと、『帰ります。薬ちゃんと飲んでね。 原』と小さな丸い字で書かれたメモ。



わざわざ…マメな人。

それを手に取り思い出すのは、先程の彼女との近い距離。触れそうなほど近く、ふわりと漂った彼女の匂いが、余計にこの熱を上げたように感じた。





『青井くんは、怖くないよ』





いつも驚かれて悲鳴をあげられるから、てっきり相当怖がられているとばかり思っていた。

けど、彼女は笑ってそう伝えてくれたから。



…怖く、ないのか。

思い出しては、こぼれだす笑み。



嬉しい。この気持ちはきっと、そう言うのが一番近いと思う。