(1)ただいま貧乏生活中!




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『プラン:プレミアムスカイビューキング

一泊朝食付き 一室二名利用 84.325円 (消費税・サービス料込み)』



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「よぅ、大悟。おまえさ、今、悠馬のねーちゃんと付き合ってるってマジか?」


安いだけが取り得の大学の食堂で大悟が昼食を取っていると、同じ学部の山田が話し掛けてきた。


「ここの席、いいか?」


訊かれて頷くと、正面の席に座った山田は「1限から講義ある日ってかったりぃよな」と言いながら持っていたトレイを下ろす。そこには盛られたばかりでほかほかと湯気をたたせる日替わり定食が乗っていた。

アジとエビのフライの盛り合わせに付け合せのキャベツとポテトサラダ、申し訳程度にわかめと刻み葱の入った味噌汁と二色のお新香、そして大盛りを頼んだらしくお椀には山盛りの白米。


「あん?なんだよ、おまえはまた素うどんなんか食ってるのかよ」


箸を止めて目の前の定食に釘付けになっている大悟に気付き、山田が笑った。


「最近コンビニのおにぎり一個とか、カップ麺とか、おまえしょぼいもんばっか食ってるよな」


山田はいただきます、と行儀良く手を合わせると箸でエビフライをつまみあげる。思わずごくりと唾を飲み込んだ大悟の目の前でそれに豪快にかぶりついた。

揚げ物特有のさくさくという音を立てて咀嚼する山田を見詰めていると、視線に気付いた山田が嫌そうな顔をした。


「おい。コラ、大悟。そんなひもじそうな顔して人様の昼飯見てもなんもやらねぇぞ」
「……あー。悪ぃ。つい、」
「おまえバイト入れまくって食費削りまくって、なんか必死に節約してるみたいだけどさあ。欲しいモンでもあるのか?」


あるにはある。けれど噂好きで口の軽い山田に答えてやる気にもなれずに「……まーな」と曖昧に返した。


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