【細川愁side】




直人が部屋を出ていった後、俺は手に持っていた女性もののパンツを見つめた。



「笑っちゃうよな。これがカリンのパンツって」



これで信じる直人も直人だけど、嘘をつく俺も俺だ。


カリンが手に入らないからって直人に八つ当たりする俺は子供だ。








それから数日後。

直人は店に来なくなり、周りのホスト達から言われて俺がとりあえず店を仕切るようになった。


そして俺の元にもう現れることはないであろうと思っていた彼女が現れた。



「…カリンさん」


「どうも」


「…どうして?」


「どうしてって言われてもね。あなたに会いに来たわけじゃないわ」


「…ああ。なるほど」




カリンはきっと直人を探しにきたのだろう。



「ドロボー…じゃなくて、直人はいるかしら」


「残念ながらカリンさん。店に直人さんは来ていませんよ」


「…え?」



心底驚いた顔をするカリン。


こんな顔を俺に見せるのは初めてだ。

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