もう弟なんてやめてやる。
10.双子の始まり
夜8時。

玄関の扉が開いて
雫がコソッと帰宅。


「………」


何だか陸と
顔を合わせづらい…


雫が忍び足で家に上がって、

そのまま部屋へ
直行しようとしたその時…



「…どこ行ってたの?」


リビングから陸が出てきて。

ドキッと身体が硬直した。


いつもの低い声に
怒りが含まれてるのが分かって。

心臓がドキドキと
速くなる。
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