最悪から最愛へ
有り得ない仲
渚が峻からゲンコツをもらってから、一週間が経った日の夜。


「では、みんな揃ったので、歓送迎会を始めたいと思います」


2週間前にあった人事異動で、朝日店は3人が入れ替わった。レジ部門の副チーフ佐藤もその中の1人である。

歓送迎会は、8時開始。店は夜11時まで営業しているので、参加出来ない人もいる。いつものことなので、参加出来る人だけで開催された。

主賓の挨拶、店長の挨拶をして、あとは適当に食べて、飲んで、楽しむ。


「紺野さん。俺、頑張りますので優しく教えてくださいね」


「クスッ。優しくじゃないと、だめなの?」


早くも酔って赤い顔した佐藤が、ビール瓶を持って、渚の隣に腰を下ろす。

酔っているのに、頑張ってお酌に回っている佐藤が何だかかわいくて、渚はついからたいたくなる。


「いえ、厳しくてもいいんですけど、出来れば優しい方がいいかなと」
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