兄と弟と私の三角関係~イケメン兄弟に挟まれて~
昴と卓
『あ~あ楽しかったなぁ……ペンション。
ねっ、沙奈!!
……沙奈、聞いてる?』
由里子が私の顔を覗き込む
『あ……うん。
そうだね』
由里子の話をちゃんと聞いて無かった私は取り合えず返事をした。
『どうしたの?
何かさぁ、あの肝試しの後もボーっとしちゃってたし。
それに沙奈も卓くんもお兄さんも皆、バラバラでびしょ濡れで帰って来たかと思ったら無言だったし……。
ずっと聞きたかったけど何かあったわけ?』
『………………』
笑って誤魔化す私に由里子は
『話したくなったら話してよね!!
2学期も始まった訳だし楽しくやろうよ!!……って言っても受験に向けて楽しくもないか』
由里子は私の肩をポンポンって叩いて笑ってみせた