貴方に魅せられて
初めての彼氏
森山邸に住み始めて半年がたった。

「宮城さん
ありがとうございました。」

「では、また
お迎えに参ります。」

運転手の宮城(みやぎ)さんに
ドアを開けてもらい降りる。
60代半ばの優しいおじいさん。
おじいさんと言ったら
失礼なのかもしれないけど
白いヒゲのせいでおじいさんに見える…

私は改札をくぐった。

ここからさらに
電車に乗って学校へ行く。

叔父様は、学校までの送り迎えを
宮城さんに命じていた。
でも、それは困る。
両親を失って、いきなりリムジンで
学校へ通ったら
どう思われるだろう。
絶対冷ややかな目で見られる。

私はこっそり宮城さんにお願いして
学校のある駅の2駅前で
降ろしてもらうように頼んだのだ。


宮城さんは最初
旦那様に叱られます!と断ったが
しばらく考え私の気持ちを
察してくれ
私のお願いを聞いてくれた。
< 15 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop