レンタルボーイ
-R-

レンタルしませんか。




サーーーッ……



雨が地面を濡らす。



6月中旬、梅雨真っ只中の中、あたしは傘もささずに走ってた。



一昨日も雨、昨日も雨、今日も雨、雨雨雨雨雨…嫌になる。



こんな日に遅刻して傘を忘れるなんて本当については学校につくとスリッパに履き替え、2年3組の教室に走った。



ガラガラガラーッ…



教室のドアが古くさい音をたてて開いた。



いきなり開いたドアの方…あたしの方にみんなの目が向く。



「水戸、お前また遅刻か。
今月で三回目だぞ。」



現代社会担当の笹野が眼鏡の奥からつんとした目であたしを睨んだ。



「すいません…」



一時間目始まってまだ10分も経ってないのに、そこまで睨み付けなくてもいいとおもうんだけど。



今日もまた憂鬱な1日が始まった。







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