東京は、丸の内。様々な会社がずらりと並ぶオフィス街。

その中のひとつ、六階建てのシンプルなガラス張りのビル。『J.I.デザイン株式会社』と書かれたその会社は、建物自体は小さいけれど、広々とした室内に大きな窓、真っ白な壁、と開放感に溢れている。

とあるフロアの会議室で、私はトントンと手元の書類を揃えた。



「では、本日の会議を終了します。ご苦労様でした」



『お疲れ様でした』と帰ってきた声を合図に席を立ち、黒いパンプスの低めのヒールをコツコツと鳴らして会議室を後にする。

短い廊下を照らすのは、夏の終わりとはいえまだ暑い九月の日差し。

早く涼しい季節にならないかな……。そう思うものの、着ている半袖の白いブラウスには、まだまだ上着はいらなそうだ。



堅苦しい会議も終わったことだし、部屋に戻って仕事の続きでもするか。暑さに負けじと背筋を伸ばす。


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秘書  社長  オトナ女子  イケメン  不器用 

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