冷たい彼は旦那さま
番外編
番外編1
Side~サツキ~
多分、私は欲張りだったんだ。
自分が好きな相手だったから、どんな手を使っても手に入れたかった。
「翼、何してるの?」
パソコンを真剣に見つめている彼、安藤翼。
見た目も頭脳も完璧。
会社からも期待されてる人材。
私の中学からの好きな相手。
「資料が終わらなくて」
困ったように眉を下げて、首後ろを触る。
それは、私だけが知っている翼が本当に困ってる時の癖。