学園マーメイド
Breath...05


Breath...05



携帯のアラーム音が忙しなく主人を起こそうと鳴り響く。
ベッドの中でもそもそと動きながらそれを止めると、暖かいこの布団の中でまだ眠っていたい気持ちでいっぱいになる。
だが時刻は8時だ。
起きないと学校に遅れてしまうが…、いつも以上にこんなに眠いのは光の所為だ。
夜(正確には今日)3時まで付き合わされて、色々して寝たのは4時。
計3時間と言う短い睡眠に少なからず文句を言いたい。

季節は夏を迎えようとしていた。
湿気を通り越したカラっとした太陽の熱が玄関を出てすぐに直射する。


「…う、熱い」


だが夏は好きだ。
空に浮かぶ入道雲なんてもっと好きだ。
きっとあの入道雲の中には別の世界があって、真っ青な空のきれいな王国が眠っているんじゃないか、なんてメルヘンな妄想をする自分に苦笑いをしながら歩き出す。


「あ!…蒼乃!」


すると光にしては随分と低い声が後ろから降ってくる。



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