氷と魔女《specialstory 完結》

ナリメリア学園


魔界ってのは、人間界と似てないようで似てるもの。

似てるようで、違うもの。

THE異世界な訳で。


魔界は、見た目はそっくりなのに、明らかに人間界で言う近未来的な乗り物『ほうき』が普通。

慣れるのにそうそう時間はかからなかったけど、最近は忙しかった。

お墓探しが終わったら、入学試験、そして仮家探し。

私が入学するナリメリア学園は全寮制だから、仮家は1ヶ月住むかぐらいなんだけどさ。


「………入学式、いつからだっけ?」


手元にある『入学について』という手紙を開く。

なんか手紙って、魔界にしては古典的だなぁ。

びっしり文字が書いてあって、読む気がさらっさらしない。




まあ…

魔界がまさかの日本語でほぼ通じる、っていうのはびっくりだったけどさぁ…

ちょっとお母さん達から聞いてたけど、マジでそうだったとわね。


魔界では普通の言葉が、人間界になかったりするのもあるっぽいけど。


入学式入学式…

えと、9時かぁ…

んで、仮教室着席が8時30分まで…

………よし、8時29分ごろ行こう!空移動でなんとかなるよね!


今が8時。


準備は終わってるし、後は暇だな。




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