大瀬良さんがいなくなった後、あたしは布団から出て会社へ行く準備を始める。

シャワーを浴びて、朝ご飯のパンとヨーグルトを食べて、メイクをして会社の制服に着替える。

そして、あっという間に会社へ行く時間だ。
どいうわけか、朝ってものすごく時間が経つのが早い。


会社までは徒歩20分くらいの道のり。
9月に入ったとはいえ、外はまだまだ日差しがきつい。

歩道を歩いていると、道路沿いからプップーと車のクラクションの音がした。

あたしは何となく音のした方を見ると、見覚えのある車が停まっていた。

「一岡、乗って行けよ」

車の助手席の窓を開け運転席から言ったのは長谷部さんだった。

「珍しいですね。こんなところで会うなんて」

「ほら。早く乗って」

あたしは言われるがまま、車に乗った。