私と兄と幼なじみの彼
転校生がやってくる?

「ちょっとぉ~矢野さん一時間目に

 使う資料とってきてぇ~?」

数人の女の子達がくすくすと笑っている


「あ、はい、わかりました・・・」


私の名前は、
矢野 澪(ヤノミオ)

高校1年生

性格引っ込み思案、

友人いわく天然らしい?

自分の意見が言えない私は

みんなのいい「パシリちゃん」



居心地の悪い教室から出ていく私・・・

廊下を歩いて一階にある

資料室に向かうため

職員室で資料室の鍵をもらいに行く



「いやぁ~、矢野はいつも進んで

資料とか取りに行ってくれるから

助かるよ!」


「・・・?ありがとうございます、

では失礼します。」



ほぼ毎日職員室に行ってる(行かされて

る)けど今日は先生達騒がしかったな?



壁にかかった時計を見て少し時間がかかり

すぎているのに気づいた私は少し焦った


無事資料室までたどり着いて、お目当ての

世界地図を取り出して思う


明日こそは自分の意見が言えたら

いいな・・・

そんな叶わない考えをしていたら、


「澪ー!!」


誰かに呼ばれて振り向くと


「おっはよー!みーお♪」

という言葉と共に、

猛タックルで抱きつかれたため


「うぴょ!」


と、変な声をあげてしまった


「ふんふんふ~ん♪

今日も聞けました!

澪の「うぴょ」!!」


「あ~、空おはよ~」


私に抱きついてきた張本人


如月 空 (キサラギソラ)


私の小学校からの親友で

とっても明るくて

力が強い!


数少ない、私が本音を言える人

それにとってもかわいいの!!

今日も茶髪の髪をポニーテールに

結ってる


「やっぱ、澪って天然だよ」


そして天然説を唱える1人


「そうかな?」


きょとんとする私に対して

「だってー、他の人にしたら

するな!やめろ!痛い!しか

言われないんだよ?

澪みたいに、おはよーって言わないもん」


そして私の手に持っている物を
見ると・・・


「澪、今日も?」


こくんと頷く

私がパシリにされるのはもう

日課みたいになっている


「もう~断れるって言うから

 のんび~り来てるのに・・・

もう、澪に合わせて学校行くからね!」

「えっ、でも空に悪いよ!」


ふいに、おでこにデコピンされた

「いいの!親友のためよ!

そういえば今日転校生来るんだって!!」

空の目がいつも以上に

キラキラしてるよ・・・


「それでかなぁ?
職員室がいつもよりざわついてたよ」

「私達のクラスに来るかなあ~♪」


なんて話してたらチャイムがなったから

話はここまでになった





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