「あれ…?」


名古屋駅にある、いつもつかうATMコーナー。
通勤前の人たちや学生のひとの長蛇の列の先頭に私はいて、画面に表示された文字に首を傾げる。


お預かり残高3円。


「カード間違えたかな…?」


画面の取消ボタンを人差し指で押す。
ATMから吐き出されたカードを見ると、いつもの赤いキャッシュカード。


「間違えてない…」


もう1度、機械の口にカードを吸い込ませ、残高照会のボタン、暗証番号の入力をする。


お預かり残高3円。


「……うそ」


私の記憶が確かなら、この口座には残高の100万倍のお金が入っているはずだ。


「な、なんで…」


ATMの前で呆然としている私にイライラしたのか、後ろに並ぶサラリーマンが思いっきり舌打ちをした。


ハッとして、慌てて取消ボタンを押してカードを受け取り、そのまま近くの女子トイレに飛び込んだ。


















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