「一樹、一樹? ボーッとしてどうしたの?」

体が揺さぶられ、我に返る。

「あ」

いつの間にか持っていたチョコレート付きのイチゴが串から逃げて、白いシャツの上に茶色の道を描きながら、胸元を転げ落ちた。

「もぉ、ボーッとしてるからだよ」

横から身を乗り出すようにして、慌ててチョコまみれのイチゴを拾う。

「ごめん」

拾ったイチゴをティッシュにくるんで、近くのゴミ箱に捨てる理子に謝った。
怒ったふりをした理子の視線が不意に下がり、一樹の胸元に注がれる。その視線を追った一樹の視線も自然と下がる。

「これ、脱がなきゃ。チョコレートが……」

一樹の上に身を寄せ、かがみこむと理子の指が白いシャツのボタンにかかる。華奢な細い指がゆっくりとボタンを外していく。鼻先にあるサラサラの長い髪からは、使っているシャンプーだろうか? 優しい花の香りがする。

理子はこんなに大胆だったか?

いつもの理子なら「早く着替えた方がいいよ?」って促すことはあっても、こんな行動、恥じらってやらなそうだ。
今日はやけに積極的……。

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