「昨日 夫が帰ってきて 大興奮でしたの。
若の奥様がとても綺麗な人だったって
本当に………驚きましたって言うか すごくお似合いです」


「そんな……ありがとうございます」


「綺麗な目の色ですね………ハーフだとお聞きしてましたが
やはりハーフの方はお綺麗ですね」


ハーフと言う言葉は 私にとって
大嫌いな言葉だった。


その好奇な視線が怖くて外に出られなかった。
でも今はそんなことにいちいち
突っかかってはいられないのだと


心を立て直す。

「あの 浩一郎………は?」


「あ すみません 
急がなくちゃ……今 先に下で待ってるって
おっしゃってました」


「そうなんですか?」


「さ 用意しましょうか」


「用意?」


それから 美由紀さんは 人が変わったように
私の髪の毛をセットして メイクをして
持ってきた洋服を手早く 私に合せる。


「あの・・・・・これは・・・・・・」


「マリンさんを更に美しくしてくれって
専務さんに頼まれましたの
私 結婚前はスタイリストしてたんです。
なんだか昔を思い出しちゃいます」

美由紀さんの言うがままに 従った。