病愛。【完】
とうとう見つかってしまった。




私が黙っていると恭平は笑って







「言っただろ?俺は…絶対にお前を見つけ出すって。」





…本当にそうだ。




恭平はすぐに私を見つけてしまう。








もし。





私がかくれたのが、すごく遠い場所でも。




きっと恭平は私を見つけに来る。




あの余裕の笑みを私に見せる。










恭平は私の腕を引っ張り私を押入れから出す。




そんな私は恭平に抱きとめられた。




「好きだ。綾香。」




「知ってるよ。」





「大好きだ。綾香。」




「知ってる…」




「本当に愛してるん…」





「知ってるってば!!」




私は怒鳴った。






「そんなこと嫌なくらいに知ってるよ!」




「綾香…」





「私は昔から恭平が大嫌いだった。今だってそれは変わらないよ!!」





だから…、私がそう言いかけた時だった。




恭平は私を壁にたたきつけた。





「っ…!」





「俺の気持ちに答えられないなんて言わせない。返事はNOだなんて言わせない…!」





恭平は私を見つめる。





それからの…深いキス。




もう慣れてしまった…恭平とのキス。





でも…今日のは少しだけ…





恭平の唇の熱が熱かった…。
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