携帯電話の怖い話
スマホ依存症
ブッブッーブッー。
低い振動がポケットから響く。

「あれ?」
バイブを感じたので取り出したが特に変化はない。SNSも来てないし、電話やメールが来たわけでもない。不思議に思ったが、気にせずしまった。気のせいかと香奈は思った。

最近香奈は携帯電話を買い替えたばかりだった。今までは子供用の機能と言ったら防犯ブザーくらいしかなかった携帯電話だった。しかし、今は違う。

スマートフォン。淡いピンクのボディにいっぱいのデコレーションをしている。

中学に上がるお祝いにパパとママに買ってもらった。正直今まで友達がSNSをやったり、ネットに写真を載せているのを見ていてすごく羨ましかった。でも、今は違う。買ってもらってから半年使っているがもはや香奈にはなくてはならないものになっていた。

特に買ってからすぐに友達にSNSやアプリの使い方を教えてもらい、ゲームやネットでいっぱい遊んだ。遊びに行くときもグループ機能を使って話した。最初は相手やアプリの更新、通知などによって音楽を分けていたが、あまりに頻繁に鳴るので面倒臭くなってバイブに変えた。

もちろん通知の回数が減ったわけではないのでバイブも四六時中なっている状態だったが、前よりはマシだった。
ただ、最近バイブが鳴ってもいないのに鳴っているように感じることが多くなった。

というかスマホが気になって仕方ないのだ。ゲームは次々新しいダンジョンが追加されるし、友達やグループの人から新しい発言がないかも気になる。スマホを持ってから暇がなくなった。毎日が忙しく楽しい。

そんな日々が半年くらい続いて・・・・・・。





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