彼に殺されたあたしの体
「私には話せないこと?」


先生がそう聞いてくる。


あたしは申し訳ない気分になりながらも、小さく頷いた。


「ごめんなさい……」


「気にしなくていいよ。何かあったら少しは力になりたいと思ってるから、遠慮なく言うんだよ?」


「はい。ありがとうございます」


会話が終わり、授業へと戻って行く先生の後ろ姿を見送って、あたしはホッと肩の力をんむいたのだった。
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