麻生さんとの初キスから、10日が過ぎた。

彼からの連絡は1度も無い。

お互いに連絡先を交換したものの、未だ1度も連絡を取って無い。

というより、連絡する理由が見当たらない。

別に会いたいと思う訳でもないし、会わないとならない用事もない。

強いて言うなら、このまま音信不通になって、賭け約束をした事さえ綺麗サッパリ忘れてくれたらと願っている。



私が勤務する本社は、一応明日から年末年始休暇になっている。

が、流通業界そんなに甘くない。

昔と違って、今は年末年始でも小売店は営業している。

それはうちも例外ではない。

元旦が唯一全店休業なだけで、31日も2日も営業している。

だから、本部も配送センターも休む訳にはいかないのだ。


私がいる管理課は、月末月始で売掛や買掛の照合監査を行わなければならないが、比較的他の部署に比べたら忙しくは無い。

普段、イレギュラーな仕事が舞い込む事が多い分、休める時に休むのが暗黙のルールになっている。


とは言え、誰も出社しない訳にはいかず、年功序列で休日出勤日が割り当てられている。

志帆ちゃんは1月3日、私は1月5日に出勤すればいい事に。


今年の年末年始は何して過ごそうかなぁ……?




昼休み、志帆ちゃんと共に会社近くの定食屋さんで昼食中。


「先輩」

「ん?」

「そんなに気になるなら、先輩からかけたらいいじゃないですか~」

「ッ!……べ、別に……気になってなんか……」

「じゃあ、何でご飯食べてる時にそうやってずーっと携帯眺めてるんですか~?」

「………っ」


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