安心したと同時に自己嫌悪がどどっと押し寄せて、それと一緒に吐き気も押し寄せてくる。


酔っ払って見知らぬ男の部屋で目覚めるなんて、二十九年生きてきて初めてだった。


これって、やっぱり、そうだよね?
 

――セックスした、ってことだよね? 


美容室で髪を乾かしてもらった、あの時から記憶が一切ない。

からだには特に感覚は残ってないけれど、これだけすっぽりと記憶が抜け落ちているなら、何があってもおかしくない。
あの子、そんなにがっついてるようには見えなかったけど、健康な二十二歳男子が半裸の女を前にして、何もしないはずないと思う。

そういえば服って彼が脱がせたのかな、私が脱いだのかな……。

うわ、もしかして、寝ぼけて私が誘ったんならどうしよう。


最悪だ、最低だ、と何度も自分を呪う。とにかく早く自分のベッドに転がりたい、と、私はまた歩く速度を早めた。

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