大輔くんとともに会社に行ってみたものの、完全に真っ暗だった。

電子ロックも無反応、これは完全に根元の鍵がかけられてる証拠。これで明日の朝、鍵を持ってる総務の誰かが来るまで中に入れない。


ずーん、と落ち込む私に、後ろから大輔くんが声をかけた。


「うちでよければ、寝場所と風呂くらいなら提供できますから。
あ、絶対なにもしません、誓います」

 
……襲ってもいいよ、と口から出かけた言葉を飲み込んだ。

熟睡する女の服を脱がせた状態でなにもしなかったんだから、大輔くんの理性は鉄壁だろう。
いや、もしかしたらこんな年上の女の体、欲情しなかっただけなのかもしれない……考えると悲しくなるから、やめよう。


コンビニでとりあえず必要な洗顔道具と、簡単に夜ご飯を買って、大輔くんの部屋へ向かう。
お金は全部大輔くんに借りてしまって、ああ、大輔くんの食生活が私のせいで逼迫されたらどうしよう、と心配になる。

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