1週間後
水沢さんとの約束を果たすべく私はレンタル屋に時間ぴったりに着いた。
カウンターで返却するといつ棚に戻すかわからないので
水沢さんが来たら返却と貸出を同時にしてもらうつもりだ。
DVDのあった場所で待ってればそのうち来るだろうと待っていると
肩をポンポンと叩かれた。
「よっ!」
会って2回目だというのに凄く馴れ馴れしい男だ。
「ちゃんと持ってきましたよ」
DVDの入った黒いバッグを見せると水沢さんはニヤリと笑った。
相変わらずというか今日も前回同様ボサボサのヨレヨレだ。
一体この人は何をやっている人なのだろう。
どうせエリートサラリーマンとは無縁そうだ。
「それで?元気になったのか?」
うすら笑いを浮かべる水沢さんに私は口を尖らせた。
「残念ながらこれだけじゃ元気になれませんでした。更にブルーよ」
ここ数日の会社での様子を思い出すだけで眉間に皺が寄る。
「お前すげー可愛くない顔になってるぞ。眉間に皺ばかり寄せてるとシワになるって
知ってるか?綺麗な顔が台無しだぞ」
水沢さんの指が私の眉間をぐいっと上に引っ張った。
「ちょ・・何するんですか?」
自分の眉間を人に触られたことなんかなかった。しかも会って2回目で
こんなに馴れ馴れしいのとかあり得なかった。
「シワ伸ばし」
しれっとした顔が余計にムカつく。
私は両手で眉間を隠して一歩後退りをした。
だって・・・裕人だってこんなこと

この作品のキーワード
家政婦  秘書  副社長 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。