【完】狂犬チワワ的彼氏
おまけ激短編集
【おまけ①】



拓海くんと遊ぶはずだった日曜日。

拓海くんが「俺ん家来て」って言うから喜んで行ったはいいものの、そこには…


「あれ、妃由さんどうしたんですか?」

「あ、龍也くん」

「…拓海さんなら留守ですよ」

「え!?」


なんと、何故か拓海くんはいなかった。

龍也くんのそのまさかの言葉に、あたしは思わず耳を疑う。


「え、る、留守?ってあの留守?」

「はい。留守です。拓海さんはいません」

「ええー…」


…何でよ拓海くん。ってかどこに行ってるの。

自分から家に誘っておいて。

うーん、これは困った…電話しちゃおうかな。

あたしがそう思っていたら、そのうち龍也くんが問いかけてきた。


「…もしかして、拓海さんと約束してたんですか?」

「うん。拓海くんが、日曜に俺ん家来てって言うから、」

「…そうですか」


まさかあたし、日にちとか勘違いしてないよね?

そう思って、誘われた日のことを一生懸命思い出してみる。

でも拓海くんは、次の日曜日って言ってたし。確かその時日にちも確認したはず。

…じゃあ拓海くん自身が忘れてるのかな。

そう思って考えていたら、龍也くんが言う。


「…よかったら上がって待ちますか?」

「え、いいの!?」

「はい。約束したのなら拓海さんも早く戻って来るでしょうから」

「じゃあお邪魔するね!」

「どうぞ」
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