「・・・うん。転移も再発もありません」
「そうですか」

分かっているとは思っていても、先生からそう言ってもらえると、安堵感が増す。

「檀上さんの場合は、もう6年経ってますからね。この腫瘍が再発することはないでしょう。だからと言って、定期的に検査を受けることを怠らないようにしてください」
「はい」
「そして異変を感じたら、すぐここに来ること」
「はい、先生」
「なんて言ったけど、大事なことは、そこに囚われないこと。人は皆、いつ、どうやって人生を終えるのか、誰にも分からないからね。思いきって、そして毎日楽しんで生きてください」
「・・・はい」

私は、初老の先生に「ありがとうございました」とお礼を言うと、診察室を出た。

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