「ねぇねぇ、京香ちゃん。どう? 張り切ってメイクしてきちゃったわー」
 
 同じグループのおば様たちを見ると、誰もがいつもより気合いのはいったメイクをしているのがわかる。
 今日の取材に浮かれているのがわかって、なんだかちょっぴり可愛かった。

 そういう私は、いつもと同じ……とは言わない。
 新調したエプロンをしているのだから、おば様たちのことをとやかく言うことはできないだろう。

「いつもとアイシャドーの色が違う! ラメ入りだし、キレイな発色ですね。今日のエプロンとも相性いいし。ばっちりですよ」
 
 今日の料理教室は、いつもとは違う活気に満ちている。同じグループではない土曜メンバーもなにかしら華やいだ雰囲気だ。

 ふわふわ浮かれ気味の土曜メンバーだったが、順平先生が教室に入ってきた途端ブーイングの嵐だ。

「あら、順平先生。なんでその格好!?」

「……いけませんでしたか?」

 順平先生は自分の格好を見て首を傾げる。

 今日の順平先生の装いは、いつも通り。
 パリッとアイロンをかけてある白いシャツに、ジーパン。そして黒のギャルソンエプロン。長身の順平先生にはとてもよく似合っていた。

 しかし、いつもと同じという格好が気に入らないのか。おば様たちは不平不満を口々にしている。


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