「あなたは健やかなる時も病める時も……愛を誓いますか?」

六月六日、大安吉日。

神聖な結婚式。神父の声がチャペル内に響く。

もし、ここで「いいえ」と言ったらどうなるだろうか?

ふとそんな悪い考えが頭を過る。

私が数秒沈黙すると、隣にいる背の高い冷血メガネ男が私をギッと睨みつけてきた。

その視線だけで人が殺せるんじゃないだろうか。

私は呑気にもそう思った。

自分がウェディングドレスを着てるのにね……。まるで人事。

ううん、今朝までは本当に人事だったのだ。

だって、ここに立って返事をするのは姉の予定だったのだから……。

何だって私が姉の身代わり……。

恨み言を言いたくなるこの状況。

冷血メガネ男の視線が私に突き刺さる。うっ、痛い!

わかりました、わかりました!

言えばいいんでしょう?言えば!

私は横目でキッと彼を睨み返すと、目線を正面に戻しフゥーッと息を吸った。

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