刹那さんは車中というのにノートパソコンを広げ、電話会議中。

時刻は夕方の六時。

十五分程車に乗っていると、車は赤坂のホテルTAKATUKASAのエントランスの前で停車した。

ここで降りるということは、本社がこのホテルの中にあるということか。

刹那さんが降りるので私も車から降りようとしたが、彼に冷たく止められた。

「君は来なくていい。右京が送っていく。くれぐれも勝手な行動はしないように」

「はい」

私は彼から視線を逸らし、機械的に答える。

「はい」と言えばそれであなたは満足なんでしょう?

一人ではもう自由に出歩くなって事だよね?

そのうちトイレに行くのでも許可がいるんじゃない?

心の中でそっと毒づくと、彼の背中に向かってあっかんべーをした。

大人げないと思ったが、やらずにはいられなかった。

刹那さんの姿が見えなくなると、右京さんは苦笑しながら車を発進させた。

どうやら今のあっかんべーを見られたらしい。

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