「おめでとうございます。ちょうど7週目ですね」

あぁ・・・そうだよね。
これはおめでたいことなんだよね。
命が宿っているんだもん。
確かにこれは祝い事だよね。

「赤ちゃんの大きさは10.7ミリ。元気に動いているのが見えますか?」
「はい」

私の隣にいた看護師さんがティッシュをくれた。
それで私は、自分が泣いていたことに気がついた。

「体調はどうですか?めまいや吐き気、実際吐くことはありますか ?」
「いえ。いまのところはありません」

だからだろうか。
私の胎内に赤ちゃんが宿っているなんて・・・実感が湧かない。

「・・・さん?浪川さん?」
「あ、はい」

いけない。 先生の話、聞いてなかった。

それより、人の話を右から左に聞き流すことって、本当にできるんだ。
いや、それとも左から右? どっちだろ・・・って、どっちでもいいか。

こんなどうでもいいこと考えちゃうのは、妊娠したという事実を受け入れられないから?
つまり、私はただいま現実逃避中?

この作品のキーワード
30代  オフィスラブ  尊大な俺様  意固地な女  御曹司  ギリギリ  息子  じれじれ  ハーレクイン  ロマンス的 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。