知りたくなかった本当の気持ち

優しくしてくれる人たち


「え…誰?」


戸惑う風磨君の声。


「私‼ 來奈だよ!

閉じ込められたんだよ!

だからお願い… 助けて…」




「鍵取りに行くから待ってろ!」


男らしい彼の声が聞こえた。


それが嬉しかった。


だけど嬉しさに浸ってる場合じゃない。




「鍵はあるの!

だけど外からじゃないと使えないの…


だから扉の下にある、小さな隙間に滑らせるから受け取って!」




「わかった‼ 来い!」



そして私は鍵をポケットから出し、狙いを定める。



だけど…なかなか狙いが定まらない。



「どうした?」



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