乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
-SIDE優奈&陸ー




―――――SIDE YUNA






陸は昔から私のヒーローだった。




将来は絶対陸と結婚するんだって本気で思っていた。




今思えば、子供らしい考えだよね。




陸に初めて会ったのは私が小学校2年生の時だった。




お兄ちゃんの部屋に行ったら、いっぱい男の人がいて…




びっくりして怖くなった私は、わーんと泣きだしちゃったんだ。





でもその時、ふわりと私を抱き上げてくれた人がいた。




そして「大丈夫だから」と優しく声を掛けてくれて…



それが陸だった。




金色の髪がサラサラしてて、外見はものすごく恐そう。



でもね、笑顔がすごく優しくてかっこよくて。




子供だった私も恋しちゃうくらいだった。





< 151 / 263 >

この作品をシェア

pagetop