椅子に座らされ、後ろ手に両手を縛られ、両足は椅子の脚に括りつけられ、口はガムテープを貼られて。

骨董品屋の奥の物置に、丈一郎は放置されていた。

客観的に見て、どう考えても拉致監禁。

薄暗く埃っぽい物置で、丈一郎はウーウー唸っている。

「調子はどう?丈一郎」

物置の扉を開けて私が顔を覗かせると、丈一郎の唸り声は一際大きくなった。

「そんなに大声出さないでよ、お爺ちゃんにこうするように言われたんだから」

私は溜息をつきながら丈一郎を見る。

ぶっちゃけてしまうと、いい気味だ。

私、丈一郎みたいなチャラくて感じ悪い奴嫌いだもん。

このまま何日でも、ここで拉致ってればいいんじゃないかしら。

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