「ごめんね。今日はこれで帰らせてもらうね。」

申し訳なさそうに、綾子さんは定時で帰って行った。

綾子さんの予感は当たり、午後から早退して来た結子ちゃんは家で寝ているらしい。

お昼に学校から連絡が来た。

私は綾子さんを送り出すと、一度伸びをする。

「今日は綾子さんの分まで頑張ろう。」

時計を見ると、定時の5時半を少し過ぎた所。

7時までに山本内科に入ればいいから、あと1時間は頑張れる。

私はパソコンに向かって入力作業に集中していた。

「新田さん。」

この声は…。

私はその声に渋々顔を上げた。

「どうしました?井上さん。」

私のデスクの横でにこやかに微笑んで、井上さんが立っていた。

さっき綾子さんと話していた噂の主の登場だ。

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