アイスクリーム男子の作り方【アイスクリームの美味しい食し方番外編】
「私、
毎日ずっと我慢してた。

でも、あの日はもう我慢できなくて。
そしたら、
赤い頭のお兄ちゃんが、
私のご飯美味しいって
抱きしめてくれて、
私、それは夢だと思ってた。

だけど、いつかそんな人が
現れるから、
がんばろうって思えて…」

やばい。
チカが泣きそうだ。

「ごめん!
本当に言わなかったのは悪かったよ!」

俺は狼狽えて、
謝るしかできなかった。






「馬鹿!
私だけずっと守られてたんじゃん!!」

え?


ふわっ。
チカが俺に抱きついてきた。



「私だけ、
何にも知らないで、
新に助けられてばっかいたんじゃん!


すげー悔しいよ!」


チカの手に力がこもった。



「…チカ?」


「新だって、
めちゃくちゃさみしかったくせに!!

私何にもしてないじゃん!!」


チカは、また
ぼたぼたと涙を落とした。
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